写真と映像作品で美術と映画を領域横断的に活動し、ファインアートの領域で独自の存在感を放つシャロン・ロックハートの1997年の作品。振付された地方都市の女子中学生バスケ部の準備運動が、体育館の緞帳の前で独自の儀式性を帯びて演じられる。同じ題材を撮影した作家による写真作品の「動的」な印象に比して、固定カメラで撮影された映像作品は非常に「静的」。振り付けられた少女らの動きを丹念にカメラが記録する本作品は、社会そのもののポートレートにもなっている。
1966年から68年にかけて制作された、ポストモダンダンスを代表する振付家/ダンサー、イヴォンヌ・ レイナーによる5つの短編映像作品集。彼女のコンセプチャルな映像作品は、当時の北米の構造映画の代表作としても評価されている。
『ハンド・ムービー』8ミリ(デジタル上映)/1966年/5分
『バレーボール』16ミリ(デジタル上映)/1967年/10分
『ロード・アイランド・レッド』16ミリ(デジタル上映)/1968年/10分
『トリオ・フィルム』16ミリ(デジタル上映)/1968年/13分 出演:スティーブ・パクストン+ベッキー・アーノルド 撮影:フィルム・ニブロック
『ライン』16ミリ(デジタル上映)/1969年/10分 出演:スーザン・マーシャル 撮影:フィルム・ニブロック
ミュージシャン、美術家、映像作家のマイケル・スノウは、技術者と共同で、カメラを垂直・平行、自在に動かせるロボット・アームを開発し、本作を撮影した。そのアームの先に装着したカメラが、無 人の荒野をあらゆる視点で映し出す。人の手を介さないプログラムによって、人間の目で見ること が出来ないカメラだけが捉えられる驚異の時空間に到達した本作は、スノウの代表作というだけ でなく、映像史に残る一本となった。“肉体の無い目”(スノウ)によってより純粋な映画の高みに近づく試み。
1分間のショット60個で構成された『ワンウェイ・ブギウギ』(1978)は、作者ベニングの故郷、ミルウォー キーの工業地帯で撮影された。個人的な物語と抽象性が絶妙なバランスで配置されたベニングの作品は、ドキュメンタリーともナラティブとも呼べるような新たな話法を映画というメディアに提示する。本作が撮影された27年後、全く同じ場所・同じ構図で、同じ演者を使って再現が試みられた『27年後』(2005)と併映する。60のショットそれぞれが独立した映画であるかのような豊かな重層性とメカニズムを持つ。
監督:長野千秋 出演:大野一雄 16ミリ/1969年/65分
監督:長野千秋 出演:大野一雄 35ミリ/1971年/120分
監督:長野千秋 出演:大野一雄 16ミリ/1973年/88分
作品提供:NPO法人ダンスアーカイヴ構想
「首吊り」というアクションを40年以上行ってきた首くくり栲象が、小雨が降る庭先を見つめながら、自身 の行為について語る。その後、パートナーである振付家・ダンサーの黒沢美香の目前で「首吊り」を行う様子を収めたドキュメント。中盤で登場するのは「前進歩行」という行為芸術を行う、川村浪子。2018年3月に亡くなった首くくり栲象の追悼上映。
*上映終了後トークショーあり 余越保子×生西康典(演出家、美術家、映像作家)
[チケット取扱い/お問合せ] シアター・イメージフォーラム
http://www.imageforum.co.jp Tel.03-5766-0114
※上映日の3日前より劇場窓口及びオンラインチケット購入ページからご購入いただけます。
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9/7 Fri, 9/8 Sat, 9/9 Sun, 9/15 Sat
イメージフォーラム映像研究所
振付家でもある映像作家の吉開菜央を講師に迎え、ダンスを被写体として撮影・編集するワークショップ。
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