TopProgramダヴィデ・ヴォンパク/川口隆夫/ふくだぺろ 『INOUTSIDE』

Program

ダヴィデ・ヴォンパク/川口隆夫/ふくだぺろ
『INOUTSIDE』

ダヴィデ・ヴォンパク(振付家/ダンサー)、川口隆夫(ダンサー/パフォーマー)、ふくだぺろ(マルチモーダル人類学者/詩人)による、2日間のプログラム。「ウイルスがヒントをくれる未来」というテーマのもと、アーティストやパフォーマー、研究者を招いてパフォーマンスや展示、ワークショップ、トークなどを行う。参加者と様々な知見やアイデアを交換し、一緒に、ウイルスと共に生きる未来を考えるプロジェクト型作品。
公演日時
10/23 Sat 9:00-20:00
10/24 Sun 10:00-19:30
会 場
SHIBAURA HOUSE
今日、COVID-19パンデミックを背景に、ウイルスや病いはかつてないほどに感染、潜伏、汚染、差別、情報伝播、監視、疑念、侵略、分断、戦争の比喩と化している。そしてそれは今に始まったことではない。ペスト、エイズ、S A R S、事態はいつだって同じようなものだった。しかしウイルスをこんな風に扱っていいのかだろうか?わたしたちはこんな風に扱われたいだろうか?「内(INSIDE)」と「外(OUTSIDE)」を峻別し、敵と味方に分断したいだろうか?近代科学によれば、ウイルスがなければ現在のような生物学的進化はなかった。胎盤は形成されることなく、わたしたちは完全に異なった存在になっていた。何百万年と、ウイルスとわたしたちは共生してきたのだ。このパンデミックがどれほど悲惨なものだとしても、生物学的には適応の過程に過ぎない。INSIDEとOUTSIDEはそれほど分明なものではない。そうした「ウイルス」的かつ「グローバル」な観点に立ち、創造力を駆使することで、この危機をわたしたち自身やわたしたちが住む社会、世界を再考し、未来を想像する契機に変えたい。緊急時に関わらず、いや、だからこそ、ウイルスを自由と遊びの比喩として捉えよう。太古の昔からそうであるように、生存とは常に適応なのだ。

10.23 Sat

10.24 Sun

プログラム
10/23 Sat
9:30-10:45

①小林昌廣 × 川口隆夫 トーク「カラダとウイルスの関係の変な話からはじまる朝」
 
ウイルスに侵された身体というのは、ダンスや舞踏にとって実はとても刺激的でおもしろいのではないだろうか。老いや病い、果ては死を思考する美学について、ライフエスノグラフィの視点から見える地平を語る。爽やかな秋のモーニングトーク。
 
小林昌廣
情報科学芸術大学院大学[IAMAS] 教授
1959年東京生まれ。医学と哲学と芸術を三つの頂点とする三角形の中心に「身体」をすえて、独特の身体論を展開。医学史・医療人類学から見た身体、古典芸能(歌舞伎、文楽、能楽、落語)から見た身体、そして現代思想とくに表象文化論から見た身体などについて横断的に考察。各地で歌舞伎や落語に関する市民講座や公開講座などを行なうほか、ライフエスノグラフィプロジェクトを主宰し、新しい生命論・死生観を追求している。

 
 
11:30-12:30
②篠崎芽美 × 川口隆夫 パフォーマンス『今の居間、たっだいま!-「どこでもできるウイルス体操」付き』

 
コロナパンデミックにおいてニューノーマルやソーシャルディスタンスが推奨される今日、新旧を問わずどんな家族もその関係/距離の修正を余儀なくされている。それってどんな形? ダンス保育園!!園長、篠崎芽美と娘アリ、そして川口隆夫が描く、奇妙で切ない家族の日常。この家族、毎朝「ウイルス体操」やってます!? みなさんもご一緒にどうぞ。
 
定員:30名 対象:年齢制限なしでどなたでもご参加いただけます、小学生以上有料
振付・出演:篠崎芽美、アリ、川口隆夫
 
 
16:00-17:30
③y/n(橋本清、山﨑健太) レクチャーパフォーマンス『カミングアウトレッスン』

 
舞台上で語られる男性同性愛者の体験談。同性愛と異性愛は何が違うのか。カミングアウトをする私と聞くあなたは何が違うのか。私はあなたを/あなたは私を信頼できるのか。カミングアウトをするための、されるための、あるいはしないためのレッスン。2020年の横浜初演から城崎国際アートセンターでの滞在制作を経てのリクリエーション版を上演。(日本語上演、英語逐次通訳付)
 
上映時間45分+Q&A30分
※推奨年齢:18歳以上(性に関する表現が多く含まれます)

構成・演出:y/n(橋本清+山﨑健太)
出演:橋本清
通訳:山﨑健太
協力:円盤に乗る場、城崎国際アートセンター(豊岡市)、急な坂スタジオ
 
y/n(橋本清、山﨑健太)
演出家・俳優の橋本清と批評家・ドラマトゥルクの山﨑健太によるユニット(2019年結成)。リサーチやドキュメンテーションに基づく、パフォーマンスなどのプロジェクトを展開し持続的な活動を目指す。y/nは二項対立、矛盾、答えに達する以前の状態、検索不可能性=不可視性、匿名性、個人的な欲望、円を含意する。作品に『カミングアウトレッスン』(2020年2月)、『セックス/ワーク/アート』(2021年2月)。

 
 
18:30-20:00
④Salon de V 第一夜

 
INOUTSIDEリーディング・アーティストが「ウイルスがヒントをくれる未来」をテーマに贈る、ダンス×映像×トークの第一夜。
 
● ダヴィデ・ヴォンパク ダンス・パフォーマンス『天王星ときみのウイルスと踊る』
振付・出演:ダヴィデ・ヴォンパク
 
「スターと踊る」っていうTV番組のことを思い出した。プロのダンサーとセレブがダンス大会で競う番組。どのセレブと踊りたいか考えてみて、ここ18ヶ月で世界中の話題をさらいまくったコロナを思い、天王星を思った。天王星は予測不可能性、反体制、自由の希求、伝統からの離脱を象徴するから、いいパートナーになると思った。新しい始まり。さあ、スターと踊ろう。
 
● 映像上映 『目に見えない呼び声』
制作:ふくだぺろ、ダヴィデ・ヴォンパク、川口隆夫
 
四つの大陸にまたがる5年間の移動。友情、兄弟愛、喪失、誕生、育児。道を失い、祖谷渓谷で幽霊を探し、高速道路で車を追いかける。時間と空間。あるいは時空の不在。目に見えないものへの恐れ。放射能、ウイルス、病い、核家族、ウイルスとしての言語、死そして生、恐怖、愛。そして、移動し、感情を分かち合い、踊る、自由。

10/24 Sun
10:30-11:30

①篠崎芽美 × 川口隆夫 パフォーマンス 『今の居間、たっだいま!-「どこでもできるウイルス体操」付き』

 
コロナパンデミックにおいてニューノーマルやソーシャルディスタンスが推奨される今日、新旧を問わずどんな家族もその関係/距離の修正を余儀なくされている。それってどんな形? ダンス保育園!!園長、篠崎芽美と娘アリ、そして川口隆夫が描く、奇妙で切ない家族の日常。この家族、毎朝「ウイルス体操」やってます!? みなさんもご一緒にどうぞ。
 
定員:30名 対象:小学生以上、どなたでもご参加いただけます
振付・出演:篠崎芽美、アリ、川口隆夫
 
 
13:00-15:00(ワークショップ)16:30-17:30(プレゼンテーション)
②『夢のウイルス研究所』

 
地球上には10^31(10の31乗)個のウイルスが存在すると言われています。その中には人類が想像もしないような奇怪なウイルスもいるかもしれません。当研究所では、ウイルスの基礎情報やその珍妙な生活環を持つウイルスについて学びながら、科学的知見とアート思考と妄想全開で、こんなウイルスあったらいいな=「夢のウイルス」を発見し、考察します。研究の成果は「サロン de V」にて発表します!

<ネオウイルス学(Neo-Virology)とは>
これまでは病気を起こすウイルスに着目した研究が主流であったが、病気を起こさない多様なウイルスや様々な環境に存在する未知のウイルスの研究をおこなう研究者集団による新しい学問分野。
http://neo-virology.org/

 
ファシリテーター:牧野晶子(ウイルス研究者/京都大学 ウイルス・再生医科学研究所 助教)
協力:新学術領域「ネオウイルス学」
Special thanks to:渡辺登喜子博士(大阪大学微生物病研究所教授)
制作:INOUTSIDE Project
 
牧野晶子(ウイルス研究者/京都大学 ウイルス・再生医科学研究所 助教)
1978年生まれ。愛知県出身。医学博士。東京大学大学院医学系研究科博士課程修了。RNAをゲノムに持つウイルスと宿主との相互作用の研究を専門とする。ネコ好き。

 
 
16:30-19:30
③Salon de V 第二夜

 
INOUTSIDEメンバーとともに「ウイルスがヒントをくれる未来」をテーマに語る、Salon de V 第二夜。夢と現実、偏見と理想、愛と喪失について、ディスカッション、記録映像、パフォーマンスを通して一緒に考えます。プロジェクト発足から足掛け5年のフィナーレを飾る、クロージング・ナイト!
 
※年齢制限:18歳以上
 
●『夢のウイルス研究所』研究発表

●特別上映『LOVE BALL 1994』(抜粋)
ダムタイプの古橋悌二がHIV+である事を1992年にカムアウトしたことを契機に、AIDSに対する偏見を是正し、正しい知識を広めようとする有志によって「LOVE POSITIVE実行委員」が誕生。1994年8月「第10回国際エイズ会議」(横浜)にあわせて開かれた交歓パーティ『LOVE BALL 1994』の記録。

●パフォーマンス『骨まで愛して』 
振付・出演:SNATCH/砂山典子

愛する人を突然失う。
募るあなたへの想い、妄想の舞。夜の生き物。

SNATCH/砂山典子
黒沢美香 & ダンサーズを経て、ダムタイプのメンバーとして1990年よりパフォーマンス作品を共同制作、国内外で公演。
スナッチ名義では、ゲイカルチャー、キャバレーカルチャーなど夜のクラブ活動にて、違和感を題材にお色気ブラックユーモアを盛り込んだショウを国内外で展開。

●トーク
ゲスト:佐藤知久、ほか
 
佐藤知久(文化人類学/京都市立芸術大学芸術資源研究センター教授・専任研究員)
専門は文化人類学。博士論文として『HIVと他者性』(京都大学、2004年)、著書に『コミュニティ・アーカイブをつくろう!』(甲斐賢治・北野央と共著、晶文社、2018年)など

 
ゲストほか多数

展示作品
 
● ペイイン・リン 『Virophilia』

相手任せではなく、こちらから積極的にウイルスとの関係を前に進められないだろうか? VIrophiliaは様々なイベント、パフォーマンス、オブジェクトの制作を通して、人間-ウイルスの関係の可能性を探究するプロジェクトであり、ウイルスにまつわる新しい言説と繊細な理解を想像する。その中核となるのが2068年に書かれたレシピで、人類が自らの感覚的経験を拡張するためにウイルス料理を開発した様子が分かる。このレシピは展覧会の文脈に合わせて様々なフォーマットで展開され、今回はインスタレーション作品として展示される。
 
ペイイン・リン
台湾出身、オランダ在住。芸術的な手法を用いて科学と人間社会を探究する。目下の関心は個々人の世界観の構成要素である、多様な文化的な眼差しを議論する共通の土台を構築すること。

 
 
● 酒井俊明 『Was infected』
これは感染していました、現在は陰性です。しかし、これを飲んでどうなるかはまだわかりません。
・・・・・
この作品はペイイン・リンとの京都でのプロジェクトで産まれた彼女のプロジェクト”Virophilia”の亜種である。このお茶は変化を受け入れるかどうかを投げ問いかける。2020年、社会は変化を余儀無くされた。それらは、大半が社会としての部分が多く、未だ人々は何事も無かった世界の姿を求めている。しかし、世界は感染した。
もう過去には戻れない、あなたはこの世界をどう消化しますか?

酒井俊明
思想と現実を行き来する体現者、アートやデザイン、カルチャーやビジネスの世界を横断しコンセプト設計から具現化までを手がける。2019年に京都・東寺に【○間】というコンセプトショップ兼オフィスを開設し活動を発信中。
https://0ma.jp/


● YuUkiKATAYAMA 『ウイルスⅡⅤⅠⅥ chord』
6段階のウイルスサイクル、1.吸着、2.侵入、3.脱殻、4.複製、5.組立、6.放出 をコンセプトにTYPE-AとTYPE-Bの2種類のウイルスイメージ音を制作。ウイルスサイクルの循環をエネルギーの動きや物質循環に置き換え音にしてみました。

YuUkiKATAYAMA
ギターと環境音を奏でる音楽家。 日本の伝統芸能やノイズや環境音を取り入れた独創的なサウンドを探求中。 音楽だけに留まらずアート制作やサウンドスケープ等幅広く活動。 2021年iTunesランキングのインストゥルメンタル部門1位、ジャズ部門2位を獲得。

<リーディング・アーティスト >
ダヴィデ・ヴォンパク
ふくだぺろ
川口隆夫

<コラボレーティング・アーティスト>
y/n (橋本清、山﨑健太・演劇)
篠崎芽美(振付家・ダンサー from ダンス保育園!!)
ペイイン・リン(アーティスト)
SNATCH/砂山典子(ダンサー、パフォーマンスアーティスト)
酒井俊明(アーティスト、ティーデザイナー)
YuUkiKATAYAMA(サウンドアーティスト)
女子美術大学 アートプロデュース表現領域 舞台芸術プロデュース演習 I

<コラボレーティング・スタッフ >
カレン・ジューヴ (制作・フランス)
三宅文子(制作・日本)
河内崇(技術監督)
Noriko Okaku (ヴィジュアルデザイン)

制作: Association Achles、INOUTSIDE Project
助成: 公益財団法人セゾン文化財団
後援: 在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本

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