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Dance Triennale Tokyo 2012

PROGRAM

ダンストリエンナーレトーキョー2012 DANCE FILM “A STUDY OF DANCE IN SPACE ◎ ダンスの空間学”

flyer9.29 sat 10.14 sun 各日21:00スタート シアター・イメージフォーラム
〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2-10-2 TEL.03-5766-0114
 
“空間それ自体もまた、振付に参加するものなのである。その意味で空間とダンサーのデュエットにおいて、カメラは単なる観察者であるだけでなくむしろパフォーマンスに対して創造的に参加し責任を負うものである。” (マヤ・デレン)
 
カメラがダンサーを捉えることによって生成する映画的空間。それは振付家の創造性の一つの解釈であり、変容の一つのパターンである。そしてそれは映像とダンスの表現そのものに新たな視野を与えるに違いない。世界各地で注目されるダンスフィルムの可能性。貴重な記録も含めダンスフィルムの傑作8プログラムを一挙に上映する。
 
Schedule


 

Program A 9.29 sat / 10.9 tue スペース・イン・バック・オブ・ユー(2011)65min.
『浜辺のアインシュタイン』などで知られるアメリカの舞台演出家ロバート・ウィルソン作品の振付を行い、その演出に多大な影響を与えた舞踊家花柳寿々紫(はなやぎすずし)。幼少期から地唄舞を学んでいた寿々紫は1960年、単身ニューヨークへ渡りマーサ・グラハムに師事する。やがて当地で花を開こうとしていたコンテンポラリーダンスに出会い、オリジナル作品を欧米で発表するようになる。寿々紫の振付に感銘を受けたウィルソンは、彼女を振付家として招き、1984年発表の『ニー・プレイズ』以降15作品においてコラボレーションした。大阪の老人ホームにアルツハイマーを煩った寿々紫がいると聞いたウィルソンは彼女に会いにいく。彼女は話をしなかったが、手振りだけで二人はコミュニケーションをとるのだった。2010年に逝去した舞踊家・寿々紫の人生についてのドキュメンタリー。
 
監督:リチャード・ルトコウスキー 原案:ロバート・ウィルソン
出演:花柳寿々紫、アナ・ハルプリン、シモーヌ・フォルティ、カーラ・ブランク 他
音楽:デイヴィッド・バーン

 

Program B 9.30 sun / 10.10 wed 美の戦士たち(2002)71min.
画家・彫刻家・振付家であるヤン・ファーブルの振り付けと舞台作品にインスパイアされた映像作家ピエール・クーリブフによるファンタスマゴリア。花嫁姿のアリアドネがフランドルの古城を彷徨い、半裸 の騎士たちは一心不乱に見えない敵と格闘している。女の口から昆虫が這い出し、サランラップにくるまれた身体が石床に打ちつけられる。閉鎖的な迷宮空間に生まれる、不穏な死と性のミクロコスモス。

監督:ピエール・クーリブフ
原案:ヤン・ファーブル 出演:ウィリアム・フォーサイス、ヴィム・ヴァンデケイビュス、エルス・ドゥスークリア、エミオ・グレコ他

 

Program C 10.1 mon / 10.11 thu 日常の隙間(2004)70min.
振付家・ダンサーのメグ・スチュアートの創作過程を、フィクションへと変容させた映像作家ピエール・クーリブフの実験的なフィルム・ ポートレート。メグ・スチュアートは映画のために日々の生活の行動や身振りを再現。振付家のイマジネーションは映像作家を刺激して、 精神的な投影のような断片的な物語を創造した。
 
監督:ピエール・クーリブフ
出演:メグ・スチュアート、クリストフ・ホンバーガー、クリストフ・マルターラー、マイケル・フォン・デル・ハイデ
音楽:デレク・ベイリー

 

Program D 10.2 tue / 10.12 fri ダイアローグ09 新博物館(2011)52min.
ベルリンの博物館島にある新美術館。第二次世界大戦の戦火により長い間廃墟となっていた建物を、建築家デイヴィッド・チッパーフィールドが10年かけて修復・再建した。2009年、博物館の開館直前に、振付家サシャ・ヴァルツは70名のダンサー、音楽家、歌手を率いて特別なパフォーマンスを館内で行なった。歴史の迷宮を辿り、ヴァルツは自らの振付と神話の儚さを見事に融合した。大きな話題となり、当時1万人以上の観客を集めたパフォーマンスを収録した映像作品。
 
監督・振付:サシャ・ヴァルツ
出演:サシャ・ヴァルツ&ゲスツ、ゾリステンアンサンブル・カライドスコープ、ヴォカールコンゾルト・ベルリン

 

Program E 10.3 wed / 10.7 sun ダンスと都市空間・ダンスと建築 60min.

cinematheque
都市の空間は、人間の身振りにどのような影響を及ぼしているのだろうか。都市の建築環境のもと、コンテンポラリーダンスは、どこに身を置き、いかに自己を表現し変化していったのか。ダンスと空間について考察するプログラム。
 
プログラム提供:
シネマテーク・ドゥ・ラ・ダンス 
 
『風の景色』監督:大内田圭弥 振付:土方巽(1976)
『ダニエル・シュミットの大野一雄』監督:ダニエル・シュミット 出演:大野一雄 撮影:レナート・ベルタ(1995)
『水の話』監督:ヴィットリオ・ネヴァーノ 振付:カロリン・カールソン(1988)
『私のタンゴ』監督:ヤナ・ボコヴァー(1985)
『スティック・オン・ザ・ムーブ』監督:プー・ケイ+エリザベス・ロス(1983)
『ルーフ・ピース』監督:バベット・マンゴルト 振付:トリシャ・ブラウン(1973)
『ビルの側面を歩き降りる人』振付:トリシャ・ブラウン(1970)
『ヤマカシ』監督:アリエル・ゼトゥン 原案:リュック・ベッソン(2001)
『Mammame』監督:ラウル・ルイス 振付:ジャン=クロード・ガロッタ(1986)
『サーカムナビゲーション(リガ)』監督・振付:N+N・コルシノ(1992)
『トピックII』監督・出演:パスカル・バエス 出演:サラ・デニゾー、ローレンス・ロンドーニ、ジェローム・ベル(1989)
『Muurverk』監督:ヴォルフガング・コルブ 振付:ロクサーヌ・ウィルマン(1987)
『ローザス・ダンス・ローザス』監督:ティエリー・ドゥ・メイ 振付:アンヌ=テレサ・ドゥ・ケースマイケル 出演:ローザス(1997)

 

Program F 10.4 thu / 10.13 sat 舞踏 65min.

cinematheque
マンガ、アニメ、村上春樹などに比べると、土方巽を始祖と仰ぐ舞踏がどれほど世界中に広まっているかを知っている人は少ないのではないか。アメリカと西ヨーロッパ はもとより、東欧、北欧、そして中南米に至るまで自称他称の「舞踏家」が出現し、 舞踏フェスティバルを開催する都市もあるくらいである。単なるオリエンタリズムを超えて、彼らは舞踏のどこに共感を覚えるのか。ここに紹介される映像の数々がそのことを考える一つの糸口になるはず。とくにカルロッタ池田、室伏鴻、田中泯、天児牛大などの映像は日本のほとんどの人が未見だろうし、舞踏の資料としても非常に興味深い。
 
プログラム提供:シネマテーク・ドゥ・ラ・ダンス 
 
『疱瘡譚』監督:大内田圭弥 出演:土方巽、芦川羊子、和栗由紀夫(1972)
『ダニエル・シュミットの大野一雄』監督:ダニエル・シュミット 出演:大野一雄 撮影:レナート・ベルタ(1995)
『ウェイティング』監督:ファブリス・ルヴィヤン 出演:カルロッタ池田(1999)
『息』監督:ドミニク・ジロー、ギー・シネル 出演:室伏鴻(1984)
『インプロビゼーション』監督:フレデリック・テタール 出演:室伏鴻 音楽:アラン・マエ(2000)
『舞踏家 田中泯』監督:フランソワ・パン、ジョセフィーヌ・ガタリ 出演:田中泯(1988)
『ミルフォード・グレイヴスと日本人』監督:エリック・サンドラン、パトリシア・イレール 出演:田中泯、ミルフォード・グレイヴス(1998)
『天児牛大、その美学』監督:アンドレ・S・ラバルト、アラン・プラーニュ 出演:天児牛大、山海塾(1993)

 

Program G 10.5 fri / 10.8 mon ケベック・ダンスフィルム特集 75min.
サーモグラフィーを使ってダンサーを撮影し、身体とその動きを色彩で捉えようとしたフィリップ・ベイロークの『ORA』。ダンス作品を映画として再構成し、木製の四角い空間を構築して緻密な撮影を行ったエドゥアール・ロックの『アメリア』。ケベックのダンス映像の傑作2作品を上映する。

協力:ケベック州政府在日事務所

『ORA』監督:フィリップ・ベイローク 振付:ホセ・ナバス(2011)
『アメリア』監督・振付:エドゥアール・ロック 出演:ラ・ラ・ラ・ヒューマン・ステップス
音楽:デイヴィット・ラング 作詞:ルー・リード(2003)

 

Program H 10.6 sat / 10.14 sun オペラ・ジャワ(2006)120min.
インドの古代叙事詩『ラーマーヤナ』を基に構成されたミュージカル。もつれた三角関係がやがて避けられない衝突を生み、暴力と死を生む。ガムランの調べにのせて、ジャワ演劇・舞踊の豊かな伝統とインドネシアの現代美術を、インドネシアの奇才ガリン・ヌグロホ監督が見事に融合した。ダンストリエンナーレトーキョー2012で公演を行なうジェコ・シオンポが出演している。

監督:ガリン・ヌグロホ
振付:マルチナス・ミロト、エコ・スプリヤント 他
出演:アルティカ・サリ・デヴィ、マルチナス・ミロト、ジェコ・シオンポ

 
* 作品は全てデジタル上映です。