Dance Triennale Tokyo 2012

「あなたを幸せにしたい」とチェ・チンハンは、踊る。しかし、一生懸命に観客に語りかけ媚びてみたところで、彼とあなたの距離は縮まるのだろうか。あなたを笑わせても、私たちは通じあっていると言えるのか。幸せ、喜び、哀しみ、怒りをないまぜにしながら、彼（彼女）は踊り続け問い続ける。ピアノの調べとヘグムの生音が、チェの感情に寄り添う。韓国舞踊界でダンサー、振付家として輝かしい経歴を重ねるチェの代表作のひとつ。（久野敦子／公益財団法人セゾン文化財団 プログラムディレクター）

韓城(ハンソン)大学芸術学部舞踊学科及び同大学院卒業。ダンサー、振付家として国内外のカンパニーやプロジェクト、コラボレーション等、数多くの活動を行う。2000年韓国現代舞踊協会ダンスコンクール新人賞、2011年「I want you to be happy」にてソウル国際振付フェスティバル・ソロ＆デュエット部門審査委員長賞受賞。作品の多くは、人間同士の完璧な意思の疎通を疑うことから出発。絶えず自分自身と観客に対し、真のコミュニケーションとは何か？と問題を投げかけ、振付とダンスでその間のギャップを縮めようと試みている。

振付：Choi Jin-han
出演：Choi Jin-han, Park Eun-mi
ヘグム奏者：KIM Joo-ri
照明デザイン：Kim Chol-hee