Dance Triennale Tokyo 2012

舞台前面には、扇風機やらアイロンやらの家電がギッシリと並べられている。それらは運ばれ、並べられ、増殖するかのように舞台空間を浸食していく。三人のパフォーマーは、徐々に狭くなっていく舞台上で、淡々としかし落ち着きなく家電を動かしていく。……この、文章にするとおよそ面白くなさそうなことどもが、膨大な無機物の移動と配置が展開されていくごとに、リズムと律動を生みだしていく。ダンサーと家電・生命と無機物の境も曖昧になり、整頓の中の混沌が幻覚にも似た感覚で迫ってくる、不思議な作品である。（乗越たかお／舞踊評論家）

韓国生まれ。ロンドンでダンスを学び、スイス・ローザンヌを拠点として活動し、これまでにスイス、イギリス、韓国にて作品を創作。その作品には、観客の参加、アジアと西洋芸術の架け橋、記憶と原点への関心という3つの要素があり、素材と感覚との関係が主要なテーマを繋ぐ役割を果たしている。2008-10年ニヨン芸術祭far° Festival des Arts Vivantsアソシエイテッド・アーティスト。Vaudoise Foundation for Culture 若手アーティスト賞 2011、Régionyon Award for Cultural Mediation 2011を受賞。
www.cienuna.com/

振付：YoungSoon Cho Jaquet

出演：YoungSoon Cho Jaquet, Pauline Wassermann, Mike Winter

ドラマトゥルグ：Christophe Jaquet

アーティスティック コラボレーション：Nicolas Bassand

セノグラフィ: Serge Perret

照明：Jonas Bühler

サウンド・テクニカル ディレクション：Philippe De Rham

音楽：Stéphane Vecchione
衣装：
Claude Rueger
ビデオ：
Frédéric Lombard
プロダクション：Michael Scheuplein

ブッキング：Joséphine Affolter, Tiziana Conte

写真：Samuel Rouge

制作：Cie Nuna / YoungSoon Cho Jaquet

共同製作：

far° – Festival des Arts Vivants Nyon, Théâtre de l’Arsenic Lausanne

助成：
Affaires culturelles de l’Etat de Vaud, Ville de Lausanne, Pro Helvetia, Loterie Romande,
Fondation Nestlé pour l’Art, Ernst Göhner Stiftung, SSA-Société Suisse des Auteurs,
Société Coopérative Migros Vaud, Corodis